43. 中波(MW)帯 ラジオ用コイルの簡易Q測定                    公開:2021/10/05

===== 追 記 '21.11.06 : 測定に用いた エアバリコンのカタログを一番下に掲載 =======
====== 追 記 '22.03.19 : 100均ラジオのコイルを取り出しQ測定 を下の方に追加 =====

RFテストオッシレーター(SO-10, No.31 参照)と エアーバリコン、実効値の測れるオシロを使って
AMラジオ用コイルのQ値を測定してみます。 動機は、昔のラジオ用コイルのPRに 矢鱈と「High-Q」
と宣伝している割に 具体的なQ値が見られず気になっていた事、また ミュー同調器(No.39 参照)の
Q値がどの位あるか、知りたい為です。 併せて、他のAMラジオ用コイルも 幾つか測定してみます。
[ 測 定 方 法 ]・・・・ RF発振器の出力を抵抗分割で 1/100 に減衰させて、それを低インピーダンスで
   被測定コイル・エアーバリコンの直列回路に入れると、共振時の入出力電圧比がQの値となります。
  下に測定原理 兼 回路図、更にその下は、測定中の写真です。ご覧の通り「バラック評価」です・・

 * エアーバリコンは アルプス製 C613A(小型の中古品)、手持ち品の中で 最も汚れの少ない物です。
  また、分圧用抵抗器は 正確な 1/100 減衰量となる様に選別し、電圧を印加して確認しておきます。



当初、RFテストオッシレータ(SO-10)の出力波形が 綺麗な正弦波でない事が気になりましたが、まず
試してみたところ、下図の通り それらしきQの値を得られた為、今回はこの方法で測定してみます。
( ※「ラジオ工房」の皆様より 色々とアドバイス頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。)



次に、気になっていたミュー同調器のQ測定。結果:何れも100以上で、それ程 悪くはない値でした。
(測定箇所は 同調コイルのみ。再生コイル付き品は シンプル型にコイルを被せた構造の為、省略。)





他の手持ちコイルも測定(下の写真)。 いずれのQ値も 100を下回る様な事はなく、ヒト安心です。
後から考えてみると、共振によって基本波成分以外は除去される為、信号源の波形の崩れについては
余り気にしなくて良いのかも知れません。( >> これで本当に合っているか? もう少し考察要。)







======== 【 2022/03/19 追 加 】============================
[1] CQ出版社文庫:AM/FMラジオ&トランスミッタの製作集 で 3端子ラジオICを扱うコーナーがあり
腕時計型ラジオの話では「 (小さい)バーアンテナ ・・・ (中略) ・・・ コイルのQも小さく 性能は低かった
はずだが よく聞こえた」という記述があって気になったので、[2] 昔 売られていた 100均 ラジオ を
出して、[3] コイルを測定しました。 その結果、[4]・[5] Q=147 と 意外と高いので、電波を捕える
コイル(コア)の小ささを Qで補って、丁度 良い感度のラジオに仕上げている様にも 考えられます。
(尤も、このラジオのコイルは 腕時計型ラジオの物より大きく、同列での比較にはなりませんが・・・)

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