48. 表示用 ネオンランプ と アルゴンランプ             公開:'21/02/21、追記:'22/08/28

最近は見る機会が減ってきた、表示用ネオンランプ、並びに アルゴンランプ に就いてのお話です。
管理人は昔からネオンランプを初めとする放電管の光や色に魅了されてきましたが、そのきっかけと
なったのが、子供の頃に遊びに行き出入りしていた近所の町工場(マチコウバ)にあったネオンランプで、
下の写真にある大型ネオン管が2m近い高さの所で煌々と輝いていました。当時、なぜあんなランプ
なのか訊いてみると「機械を動かす電気を入れた時の目印で、危険なのが分かる様に」という意味の
事を説明してくれた記憶があります。 その町工場は 商用電源トランスを製作したので、電磁鋼板用
打ち抜き機や巻線機用に 200VACを引き込み、ブレーカーON時にランプを点けていたのでしょう。

最近では、以前より気になっていた「アルゴンランプ」も入手できました(↓)。これらのランプは
日本の老舗メーカー「メトロ電気工業」の製品です。こちらの会社は、2019年まで電球を生産されて
いた 100年余の歴史あるメーカーで、現在は「オレンジヒート」等の熱源を主に生産されています。
アルゴンランプの方は(古い所為もあるが)発光が目立たぬ・・・、これがネオンランプに押され廃れた
理由かも知れません。メトロ電気工業さんの社章マークより アルゴンランプは 1944年より前の物、
ネオンランプの方は 1975年頃の物と推定されます。 貴重品が よくぞ、私の手許に来てくれた・・・
因みに現在、ネオンランプで 実際に使用中なのは、一番下の写真にあるテーブルタップくらいです。
−−−−−−− すぐ下の写真は No.22「蛍光灯ランプとグロー管」からの再掲載 −−−−−−−−−(続く)




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● ● 100V 1.5W 大型ネオン管 & 電流波形、200V アルゴン管と 比較 ● ●    ('22.07.04 追 記 )
この様なテーマを扱うと目に付くもので、今度は 100V用 大型ネオン管を入手。「1.5W」 表示もあり
点灯すると 非常に明るく輝き、常夜灯に使えそうなレベルです(下の写真は減灯した状態で撮影)。

ここで、昔 学校で習った事「放電管はある電圧まで放電せず、閾値を超えると急に放電」を思い出し
「ネオン管の電流は AC電源のピーク付近でしか流れていないのでは?」と考え、測定してみました。
電流の測定は 直列接続した抵抗(1kΩ)の電圧波形をオシロスコープで観測、電流値をデジタル表示。
結果は、予想通り 約 60Vで放電開始する状態です。(比較用に 200Vアルゴンランプ波形 掲載。)

ネオンランプは電流波形が上下で異なり、これは外周・内周電極で 放電特性が違う為と推定します。
アルゴンランプの方は、電圧が220VACと高い為か 電流波形は上下対象に近いです。なお 消費電力は
    Ne_Lamp:100V×12.7mA(rms)=約 1.3W、 Ar_Lamp:220V×11.6mA(rms)=約 2.5W   
となり、アルゴンランプは暗いにも拘らず「大飯食い」です(下の写真は 減灯していない状態)。//

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● ● これまた珍しい「蚊取り線香」形状の電極を有する アルゴンランプ ● ●   ('22.07.17 追 記 )
 コレクションから紹介、外観は下の写真(左列)の通り。マツダロゴに海軍の錨マークが印字され、
金属ベースは真鍮(黄銅)製で 重厚な造りです。蚊取り線香形状の電極は 職人さんが手加工したもの
と思われ、見ていて飽きません。点灯しても暗いですが、消費電力は 約 2W (@ 220VAC) あります。

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● ● 遂にGET! 独特な電極を持った、大型で明るい アルゴンランプ ● ●   ('22.08.28 追 記 )
 今まで挙げたアルゴンランプは、中古の為か、明るさがイマイチでした。そこで色々と漁ってみると
海外はもっと豊富に存在していると分かり、遂に下の写真の様な大型アルゴンランプを入手しました。
新品との事なので、少し 試験点灯(兼 眺めて楽しむ)してから、特性を測定してみようと思います。




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