55. 昔の「燭光」時代 の ビンテージ白熱電球に就いて                公開:2022/10/09

石川啄木の短歌「秋近し! 電燈の球(タマ)の ぬくもりの さはれば指の 皮膚に親しき」が 中学校の
国語教科書にありました(↓)が、これを読んだ当時は「指を ヤケドしそう・・」と 思いました。
それは 昭和50年代の白熱灯(-60W)の感覚で捉えた為で、60Wの電球に触れば 熱くて危険です。

しかし 後から調べると、この歌が詠まれた時は 明治時代の末期、電灯が普及している途上であり
電気代は高く、今の金額で ヒト月 3〜4万円、電球も 10〜20燭光の暗い物が主流だった様です。
(しかも庶民の家では電灯が1つ。ソケットに長い電線を付け、家族で譲り合って使ったそうな。)
燭光と白熱電球ワット数の関係(下表)より 15-25Wなので、これならヤケドの心配 なし・・・

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上記の話に絡めて、真空管を集めるのと一緒に 燭光時代の白熱電球も集まったので、紹介します。
スライダックで 電圧を下げて点灯すると、高温にならず「皮膚に親しき」状態になります(笑)。
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【 32燭光 タングステン 引き線 電球 】現代の40W 相当、丸印に「ME」表示。 メーカー名かな?(調査中)

ステム(中央のガラス軸)が傾いているが、点灯は問題なし。造るの難しそうです。口金は真鍮製。


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【 50燭光 タングステン 引き線 電球 】 60W 相当、正統派のマツダ製。 流石に造りがしっかりしています。

上の電球と違ってステムの傾斜なく、全体の形も綺麗。口金は磁石に着くので、鉄・ニッケルだと思います。

写真に撮るのが難しいですが、何往復も折り曲げ形成したタングステンフィラメントが、とても美しいです。

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【 50燭光 炭素フィラメント電球 】 60W 相当。貴重なトップ排気。ガラスが黒ずんでいるが、使用は可能。

ガラスが上の2つと違って厚みがあり、持つとズッシリします。復刻品ではなく実際に使われた物かと・・。

優雅なカーブを描いている、炭素繊維フィラメント。これも綺麗で 見ていて飽きません。(← 病気デス。)

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