70. セレン整流器 いろいろ（CD7･1･2, Kc2.7Bs21/7, Kc0.6e11/7 他）　　　　　　　　公開：2023/11/09

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電気関係の物を長い間 扱っている中、セレン整流器も集まってきた為、本コラムで纏めてみます。
「セレン整流器」といえば、その大きな放熱器を持った外見が特徴的ですが、これは VF-IF カーブの
立ち上がりが 現代のシリコンダイオードと比べて緩やかな為、損失（発熱）が増え易い傾向となり
放熱対策として止むを得ず この様な形状な訳です。おまけに素子耐圧が低く高圧の整流時は多数の
素子直列が必要、また逆方向リーク電流も多く不便な為 今は「絶滅部品」になってしまいました。
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前置きはこの位にして、現物の写真を提示します。　初めに、大きな羽根が 多数 並んでカッコイイ
全波整流用ブリッジ型セレン整流器、オリジン電気製 CD7･1･2（2組 ブリッジ接続）です。これは
確か、古い可変電源装置から外した物で 100VAC を整流する事ができ 電流は 2〜3A 位、流せたと
思います。 こんな大きい物も 今の Si-Diode に置き換えたら、指先サイズになってしまいますね。



次の写真は、大小 様々なセレン整流器です。まず大きなヤツは、富士電機製 Kc2.7Bs21/7、これは
真空管テレビの半波倍電圧整流用です。コレも 100VAC の整流が可能で、電流は 2〜3A でしょう。
昔は「力率」を気にする事もなく、半波倍電圧整流をしていたのかと思うと、平和だったんですね。
中央の物は、1素子型セレン整流器：富士電機 Kc0.6e11/7。 これは 100VAC の 半波整流用かな？
右の小型の物は、型名が不明であり 古い機械から外した筈なのだが、何から外したか 思い出せん･･･
一応「古河電工・ジーメンス」のマークが付いており 富士電機製ではありますが、詳細は不明です。


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折角なので VF-IF カーブを測定しました (↓)。どれも整流作用は残っていますが、効率は悪いです･･

−−−−−【 2023/11.10 追 加 】−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
逆方向ﾘｰｸ電流も測定 (↓)。ﾌﾞﾘｯｼﾞ接続 ｾﾚﾝ整流器が最も大きく、VR＝30V において IR＝10uA です。



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