72. BJT(バイポーラ接合トランジスタ)簡易特性チェッカー              公開:2024/02/04

バイポーラTr(BJT)を 使用時、電池駆動なら高くてもVcc=12V程度と VCE-ICEカーブの低い領域で
用いますが、最近のTr仕様書では その領域を詳しく掲載しない為、簡易測定器を作りIB=10uA程度
からの直流hFEとカーブを測定する様にしました。これと併せ、昭和時代の古いBJTが 今でも(劣化
がなく)使えるか、評価します。 VCE電源は 0〜15V 定電圧タイプ、IB電源は 10〜500μA 程度の
定電流タイプとします。これに電圧計・電流計(較正・目盛アレンジ付き)を追加し写真の様な物を
組み立てました。まず NPN-Tr用とし、うまくいけば PNPにも使える様に切替えSWを追加します。

当初、お試し実験の為 空中配線で・・・と思いましたが、配線短絡が心配で、この様な形にしました。
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下が原理図。 エミッタ接地回路の構成とし、将来は NPN / PNP を 切り替える様にする予定です。

HP掲載時点では、NPN専用で 切替えSWはダミーの状態。下図は電源部の回路で、シンプルな物です。

各部の電圧/電流検出や アナログメーター較正については、ややこしい為、別途 纏める予定です。
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電源部が動作する事を確認し、早速 NPN-Trを測定してみました。古い Ge-Alloy Tr (2SD30) は、
IB=0 でも Ic が流れる お馴染み?の特性です。 また VCE 増大時の Ic 増加分も大きい傾向です。
サトー電気で購入した 3BX31C は、上記 2SD30 と同様の特性。Vcc=3V 位で使うのが良さそう。
なお、VCE=10V, IC=15mA 辺りから、発熱の影響で Ic が増加し、カタログ表示の様な VCE-ICE
カーブと比べ 誤差も増えます。(昔の低耐圧 Trの場合は、VCE=約10V 以上で リーク電流も増加。)

(2S)C1815Y:hFE=170@VCE=10V, 2SD30:hFE=70@VCE=10V, 3BX31C:hFE=150@VCE=5V
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下のカーブは、懐かしい 2SC372, 2SC735 の物。「50年選手」ですが、特に問題なく使えそうです。

今後、PNPも測れる様にして、古いTrをチェック予定です。下の写真は本機の「内臓」です。(続く)






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